実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

幸せに関する名言等

【幸せに関する名言 210】

「世評に本当に無関心であることは,一つの力であり,同時に幸福の源泉でもある。」(『ラッセル 幸福論』,安藤貞雄訳,岩波書店) ◯私たちは他者からの評価を過度に気にしがしであるが,それは私たちの弱さであり,他者からの評価に右往左往している限り,…

【幸せに関する名言 209】

「非常に多くの人は,おのれの生来の趣味が命じるのとはまるで違った仕方で金を使っている。」(『ラッセル 幸福論』,安藤貞雄訳,岩波書店) ◯欲望の肥大化を自制することさえできれば,楽しく満ち足りた生活を送るのにそれほどの金は必要ないのかもしれな…

【幸せに関する名言 208】

「貪(むさぼ)っている人々のあいだにあって,患(わずら)い無く,大いに楽しく生きよう。貪っている人々のあいだにあって,貪らないで暮そう。」(『原始仏典を読む』,中村元,岩波書店) ◯欲望を肥大化させ,感謝の気持ちを忘れ,他者と敵対しながら不…

【幸せに関する名言 207】

「私以外の人がバカで,私ひとりはオリコウだと思っている間は,私は変われない。」(『アドラー心理学 トーキングセミナー 性格はいつでも変えられる』,野田俊作,アニマ2001) ◯幸せになるために自分を変えたいと願い,努力する原動力は,不幸の原因…

【幸せに関する名言 206】

「ある人を悪人だとか,馬鹿だとか,不正な男だとかいう理由で軽蔑しはじめたが最後,われわれの他人に対する軽蔑の念には,歯止めが利(き)かなくなる。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯世の中を否定的に捉えがちな人は…

【幸せに関する名言 205】

「どんな強い精神力も境遇を必ずしも改変し得ないが,強い精神力が何かのかたちで利用出来ぬほど絶望的な境遇というものは存在しない・・・」(「『白痴』について」(『小林秀雄全作品 5』所収),新潮社) ◯自らが置かれている境遇を自分の思い通りに変え…

【幸せに関する名言 204】

「感心することを怠りなく学ぶ事。感心するにも大変複雑な才能を要する。」(「断想」(『小林秀雄全作品 5』所収),新潮社) ◯日常生活におけるささやかな満足に生きる喜びや幸せを見いだすには,大変複雑な才能を要する。いま目の前にある幸せに気づくこ…

【幸せに関する名言 203】

「人間の真の力は激情のなかにはなく,破らるることなき平安のなかにある。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯いま目の前にある幸せに気づき,前向きな人生を送るためには,他者と敵対した不平不満だらけの生き方を改め,他…

【幸せに関する名言 202】

「偉大な美しい霊を持った人々は,いつも平安で,いつも満ち足りている。貧弱な霊の持ち主たちは,いつも不満であり,いつも悄然(しょうぜん)としている。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯足るを知り,欲望の肥大化を自…

【幸せに関する名言 201】

「和歌も,俳句も,日本人には,天地のすべてと自分の心の深淵のすべてをうつし入れるのに,小さすぎるためしのなかった容れものであった。」(『私の好きな曲』,吉田秀和,筑摩書房) ◯欲望の肥大化を自制した地味で質素な生活の中にも,その気になりさえ…

【幸せに関する名言 200】

「何を見ているかも知らないで見ている人,どこに立っているかも知らないで立っている人は,災なるかな。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯いま目の前にある幸せに気づけない人や,自分がすでに十分に幸せであることに気づ…

【幸せに関する名言 199】

「そんなこともあるのだろう/他人には見えて/自分には見えない幸福の中で/格別驚きもせず/幸福に生きているということが」(「虹の足」(『吉野弘全詩集 増補新版』,青土社) ◯本人が気づいていないだけで,本当は誰もがすでに十分に幸せなのである。幸…

【幸せに関する名言 198】

「水道のせんをひねると 水が出る/水道のせんさえあれば/いつ どんなところででも/きれいな水が出るものだというように」(「水道のせん」(『まど・みちお全詩集』所収),理論社) ◯この豊かさや便利さを当たり前と思うことから不幸は始まる。この豊か…

【幸せに関する名言 197】

「子曰く,仁の道は遠くにある理想ではない。いま自分が仁を行おうと思えば,仁はすぐそこにあるのだ。」(『現代語訳 論語』,宮崎市定,岩波書店) ◯幸せも,遠くにある理想ではない。自分が幸せであることに気づくことさえできれば,誰もがすぐにでも幸せ…

【幸せに関する名言 196】

「人の欲には限りがないが,それを満たすものには限りがある。そこで,人はおのれの欲を満たすために,限られた富や地位を奪いあい,たがいに争って憎しみあわざるをえない。(荀子の性悪説の説明)」(『もういちど読む 山川倫理』,小寺聡編,山川出版社)…

【幸せに関する名言 195】

「悪き人は正しく生きようと願う人を嫉(ねた)み,他人の名誉を傷つければ自分が正当化されると思って,善良な人々を己(おの)れの敵対者と見なして憎み,躍起になって彼らの生活を中傷するのである。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳…

【幸せに関する名言 194】

「いったん身についた習慣から脱却するには,非常な努力が必要である。しかし自己完成への第一歩は,いつもそうした脱却から始まるのである。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯幼いころに虐待されるなどして世の中全般を過…

【幸せに関する名言 193】

「大きな財産の所有と管理,あるいは大きな名誉や権力を伴う地位は,ほとんど絶対確実に,およそ幸福とは正反対の,心情の硬化を導くものである。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯大きな財産や高い地位は,欲望を肥大化さ…

【幸せに関する名言 192】

「大多数の人が,真に尊重すべきものを誇りの種にせず,むしろ不必要なもの,有害なものを自慢の種とする。権力や富がそれである。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯権力や富に,一体どれだけの値打ちがあるのだろうか。そ…

【幸せに関する名言 191】

「カリフォルニアには四季がないからつまらないという人がいる。四季はそこにちゃんとある。それを感じとることのできない人間がいるだけだ。(ロス・マクドナルドの言葉)」(『ポートレイト・イン・ジャズ』,村上春樹・和田誠,新潮社) ◯自分は恵まれて…

【幸せに関する名言 190】

「人の心ははかり知れないほどに暗い。」(『道元禅師(上)』,立松和平,新潮社) ◯不幸せな人間は,他人の幸せを妬み,他人の不幸を喜ぶのが常である。(2019年10月24日) 【幸せであるための方法】 - 幸せであるために

【幸せに関する名言 189】

「あなたが今楽しんでいるか/「幸せだ」と胸張って言えるのか/それだけがこの世界の全てで/隣でこの歌唄う 僕の全て」(『福笑い』,高橋優,ワーナーミュージック・ジャパン) ◯人生において一番大切なことは,あなたが今を楽しんいること,自分がいま幸…

【幸せに関する名言 188】

「いつかは目標に通じる歩みを一歩々々と運んでいくのでは足りない。その一歩々々が目標なのだし,一歩そのものが価値あるのでなければならないよ。」(『ゲーテとの対話(上)』,エッカーマン,山下肇訳,岩波書店) ◯幸せは,いつかたどり着くべき目標や…

【幸せに関する名言 187】

「残飯を食らう者。大量輸入しては食い残す者。食の神様がいたら,まちがいなく前者に涙し,後者には飢渇のなんであるかをいつか思い知らせるのではないか。」(『もの食う人びと』,辺見庸,角川書店) ◯この暖衣飽食の時代を当たり前と思うことなく,有り…

【幸せに関する名言 186】

「貧乏に苦しまぬようにするには,二つの方法がある。一つは自分の富を増大させることであり,もう一つは欲望を減らすことである。前者はわれわれの支配圏外であるが,後者はわれわれの支配下にある。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,…

【幸せに関する名言 185】

「少ししか持たない者が貧しいのではなく,多くを望む者が貧しいのである。(セネカ)」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯名利を得た人ではなく,日常生活におけるささやかな満足にさえ生きる喜びを見いだせる人こそが幸せな…

【幸せに関する名言 184】

「もっと財産が欲しいという気になったときは,急いで,実はこれでも持ちすぎているのだと思い直すようにするがよい。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯今ここでこうして生きていられることの有り難さや感謝の気持ちを忘れ…

【幸せに関する名言 183】

「・・・人より百倍もの財産を持っていても,まだまだもっと欲しいと思っている人は,自分を不幸と感ずるものである。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯欲望は,自制しない限りとどまるところを知らず,いつまでたっても満…

【幸せに関する名言 182】

「富はけっしてわれわれに満足を与えない。富が増大すればするほど,欲望も増大するので,富が大きければ大きいほど,欲望満足の度合は小さくなる。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房) ◯欲望は,放っておけば肥大化する一方で…

【幸せに関する名言 181】

「求めるものがわずかならすぐに満たされる。」(『徒然草(日本文学全集07所収)』,内田樹訳,河出書房新社) ◯欲望の肥大化に歯止めをかけることができなければ,結局は満たされない気持ちばかりを募らせることになる。自らの欲望を自制してこそ,自足…