「この世の人はみな,第一に人生を愛するべきだと思うんです」(『カラマーゾフの兄弟2』,ドストエフスキー, 亀山郁夫訳,光文社)
○私たちは,自分が今ここでこうして生きていられることを当たり前のことと思い,感謝する気持ちを忘れては,ままならない人生に対して不平不満ばかりを募らせてしまいがちです。しかし,私たちが今ここでこうして生きていられることは決して当たり前のことではありませんし(実際,私たちは,大自然(人体も含め。)の恩恵によって生かされているのであり,目に見える直接的なものも目に見えない間接的なものも含め,数知れぬ他者の支えや助けがあればこそ生きていられるのです。),人生はままないものであり,人生に困難や苦労は付き物であるとは言え,心の目を曇らせることなく,幸せに対する感度を高めることさえできるなら,困難や苦労を補って余りあるほどの生きる喜びや幸せを人生に見いだすことも可能です。ままならない人生に対して不平不満ばかりを募らせ,自分は不幸であるなどと思い込んでしまわないようにするためにも,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝する習慣を身に付けるとともに,肥大化した欲望(必要以上に欲張る気持ち)などによって心の目を曇らせないための努力や,幸せに対する感度を高め,磨き続けるための努力を,くれぐれも怠らないようにしたいものです。(1)(2)(3)(4)(5)(11)関連