「(心臓は)ペースメーカー細胞という特殊細胞によって,みずから規則正しい心拍を刻んでいるのだ。一日ではおよそ10万回も拡張と収縮を繰り返し,血液を休みなく心臓の外に駆出するポンプ機能を果たしていることになる。」,「この世に生を享けたら最後,途中で休むこともなく,怠けることもなく,生命の終焉まで心臓ははたらきつづける。」(『心臓の力』,柿沼由彦,講談社)
○私たちは,自分が今ここでこうして生きていられることを当たり前と思いやすく,そのことに感謝するどころか,ままならない人生に不平不満ばかりを募らせてしまいがちです。しかし,私たちの身体の中で一瞬たりとも休むことなく拍動し続けている心臓の仕組みや働き一つを取っても分かるように,私たちが生きているということは,よくよく考えてみれば一つの奇跡です。私たちは本来,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに,心から感謝すべきなのではないでしょうか。自分が今ここでこうして生きていられることを当たり前と思うことなく,その有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝できるようになるなら,私たちはきっと,ままならない人生に不平不満ばかりを募らせてしまうようなこともなくなり,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるはずです。そして,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるなら,私たちはきっと,たとえどのような逆境にあろうとも,たとえどのような困難や苦労に見舞われようとも,生きている限りは幸せであり続けることが可能になるはずです。(1)(2)(4)(6)(21)関連