○人生はままならないものであり,人生に困難や苦労は付き物です。これは誰の人生にも当てはまることです。例外はありません。隣の芝生は青く見えるものであり(自分の荷物は一番重いと感じられるものであり),私たちはついつい,自分と比べて他者は恵まれている(他者と比べて自分は恵まれていない)と思ってしまいがちですが,実情を知れば,それが単なる僻目(ひがめ)であることがよく分かるはずです。同じようにままならない人生を送りながら,それでも幸せに暮らしている人がいるとすれば,それは,その人が,人生はままならないものであるという事実をあるがままに受け入れた上で(人生を自分の思い通りにしたいという欲を捨てた上で),自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに気づき,感謝することができているからなのではないでしょうか。私たちは,人生はままならないものであるという事実をあるがままに受け入れることができず(人生を自分の思い通りにしたいと欲張り),また,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに気づけず,それを当たり前と思ってしまうからこそ,不平不満ばかりを募らせ,恨み言や泣き言ばかりを口にするようになってしまうのではないでしょうか。(1)(4)(6)(7)(9)(18)関連