「過去にとらわれたり，未来を恐れたりしてはいけない。怒り，不安，恐怖に支配されるのではなく，今この瞬間に集中し，人生を楽しもう。それがマインドフルネスである。（ティク・ナット・ハン）」（『感謝の習慣』，スコット・アラン，弓場隆訳，ディスカヴァー・トゥエンティワン）
○過去（記憶）や未来（想像）に心を奪われ，心ここに在らずという状態で生きていたのでは，いま自分の目の前にある「小さな幸せ」にさえ気付くことができないでしょうし，自分が好きなことに打ち込むこともできないのではないでしょうか。しかし，人生の至る所に転がっている「小さな幸せ」に気付けるようになり，ひいては，生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになることこそが幸せな人生を送るための秘訣と言えますし，自分が好きなことに全身全霊で打ち込むなどして自分の可能性を十分に花開かせることができなかったとしたら（そして，自分の可能性を十分に花開かせることを通じて多少なりとも他者や社会の役に立つことができなかったとしたら），私たちはきっと，自分の人生に大きな悔いを残すことになるに違いありません。思い残すことのない，真に人間らしく実り多い（自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な），生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるようになるためにも，過去や未来に心を奪われることなく，常に心を込めてマインドフルに今この瞬間を生き，今この瞬間を楽しみ，今この瞬間を味わい尽くすことを心がけたいものです。（８）（11）（13）関連
