「人生とはじつにおもしろいもので,いったん感謝しているものに意識を向け始めると,自分が持っていないものはどうでもよくなってくる。(ジャーマニー・ケント)」(『感謝の習慣』,スコット・アラン,弓場隆訳,ディスカヴァー・トゥエンティワン)
○私たちは,自分が今ここでこうして生きていられることを当たり前と思い,感謝する気持ちを忘れてしまうからこそ,自分が持っていないものを欲しがり(無い物ねだりをし),自分がそれらのものを持っていないことに不満を募らせてしまうのではないでしょうか。しかし,私たちが今ここでこうして生きていられるということは,決して当たり前のことではありません。心から感謝すべき有り難いことです。奇跡と言ってもいいくらいのことです。実際,私たちは大自然の恵みによって生かされているのであり(例えば,太陽が地球を暖かく照らし続けることをやめれば,私たちは生きていられません。),また,数知れぬ他者の直接的又は間接的な支えや助けがなければ私たちは生きていられません(例えば,生存に欠かせない衣・食・住のどれ一つを取っても,完全に自給自足できている人などいないはずです。)。私たちは,自分が今ここでこうして生きていられることを当たり前と思うことなく,その有り難さに深く思いを致し,心から感謝すべきなのではないでしょうか。自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝する習慣を身に付けるなら,私たちはきっと,自分が持っているもの(自分に与えられているもの)の豊かさに気づき,自分が持っていないものを欲しがったり,自分がそれらのものを持っていないことに不満を募らせたりするようなことはなくなるはずです。(1)(2)(4)(6)(11)(14)(18)関連