「何もしない時間をもつことを怖れてはいけない。人間は「ヒューマン・ビーイング」であって,「ヒューマン・ドゥーイング」ではないのだ。」(『世界の自己啓発50の名著』,T・バトラー=ボードン,野田恭子・森村里美訳,ディスカバー・トゥエンティワン)
○生きているということは一つの奇跡(奇跡的な恵み)であり,心から感謝すべき有り難いことです。そのように考えるなら,私たちは,ただ生きているだけで幸せと言えるのではないでしょうか。また,ただ生きているだけで十分に価値があると言えるのではないでしょうか。もちろん,私たちは,他者や社会のお陰で(さらに言えば,大自然の恵みによって)生きていられるのですから,多少なりとも他者や社会の役に立ち,他者や社会に益をもたらすことを心がけながら(できる限り他者や社会に迷惑を掛けず,他者や社会に害をもたらさないことを心がけながら)生きるべきであるとは思いますが,たとえ他者や社会の役に立つことができなかったとしても(たとえ他者や社会に迷惑を掛けてしまったとしても),そのことによって存在価値がなくなってしまうなどということはあり得ません。たとえ他者や社会の役に立てなかったとしても,自分の存在価値を決して見失うことなく,他者や社会に感謝しつつ自分に誇りを持って生きていきたいものです。(1)(2)(11)(14)関連