「それぞれの時代に生きた人が,延々と続く命の物語の一部を精一杯,自分の役割を果たすように生きてくれたから,次の世代は,前の世代よりも〈いい時代〉に生まれ育つことができるようになる。そして今あなたが,その命の物語というバトンを受け取って生きているんですよ。」(『運転者』,喜多川泰,ディスカヴァー・トゥエンティワン)
○私たちが生きていられるのは,他者の支えや助けがあればこそですし(実際,私たちが生きていくのに欠かすことのできない衣・食・住のどれ一つを取っても,完全に自給自足できている人などいないのではないでしょうか。),私たちが自分が好きなことに打ち込めるのも(そのことを通じて,自分の可能性を十分に花開かせ,思い残すことのない充実した人生を送ることができるのも),その他のことを他者が分担し,負担してくれているからこそです。また,私たちがこのような人類史上豊かで安全で便利な社会で暮らすことができるのも,先人たちが分業という協力体制の下で,それぞれの役割や使命を精一杯果たしてくれたおかげです。これらの事実を心に深く刻み付け,たとえどのような状況にあっても,他者(先人も含め。)に対する感謝の気持ちを忘れないようにしたいものです。くれぐれも,目先の自分の損得だけで(「今だけ,自分だけ」といった利己的な考えで)物事を考えたり,判断したり,行動したりするのではなく,人類の(さらに言えば地球や宇宙の)将来をも見据えつつ,人類全体の得失をも視野に入れて物事を考えたり,判断したり,行動したりできるようになりたいものです。(11)(14)(20)関連