「「今は仮の人生だが何かが実現すれば本当の人生が始まる」のではなく,今こそが,「本当」なのであり,今は,リハーサルではなく,本番なのです。」,「人生を先延ばしにしない」(『アドラー心理学実践入門』,岸見一郎,ベストセラーズ)
○幸せであることは,すべての人間の共通の望みですが,幸せであることは人生の目標やゴールなどではなく,人生の大前提,あるいは,人生のスタートラインと言った方がよいのではないでしょうか。人間の幸不幸は本人の心の持ち方次第なのですから(実際,どのような境遇にあったとしても,自分は幸せであると心の底から思えるなら,その人は確かに幸せなのですから),いつか幸せになることを目指すのではなく,自分の心の持ち方を変えることによって(自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝する習慣を身に付けるなどして),今すぐにでも幸せになることを目指すべきなのではないでしょうか。そして,その上で,私たちは幸せであることを大前提として,自分が好きなことに打ち込み,自分が信じる目標や理想に向かって自分が進むべき道を自分の歩幅で一歩づつ前進し続けること(自分を人間的に成長・向上させ続け,自分の可能性を十分に花開かせるとともに多少なりとも他者や社会の役に立つこと),そのことを通じて思い残すことのない充実した有益な人生を送ることにこそ,気持ちを集中し,全力を注ぐべきなのではないでしょうか。(7)(8)(10)(11)(13)(14)(21)関連