「上等の国とは,他国の悪口をいわず,また自国の自慢をせず,世界の国々とおだやかに仲間を組んで自国の分の中におさまっている国をいう」(『菜の花の沖』,司馬遼太郎,文藝春秋)
○私たちは,他者(他国)と支え合い,助け合ってこそ生きていられるのですから(実際,衣・食・住のどれ一つを取っても,完全に自給自足できている人などいない(国などない)のではないでしょうか),他者を競争相手(敵)と見なして足を引っ張り合ったり,パイを奪い合ったりするような生き方ではなく,他者を協力相手(味方・仲間)と見なして仲良く助け合ったり,生きる喜びや幸せを分かち合ったりするような生き方こそが,自然で真っ当な生き方と言えるのではないでしょうか。「勝ち組」・「負け組」などという言葉もありますが,人間は生きているというだけで十分に価値があるのですから(人体の免疫機能一つを取っても分かるように,生きているということは一つの奇跡なのですから。),他者に勝とうが負けようが,人間としての価値に変わりはありません。命の目方はみんな一緒です。間違った生き方を選択して自分の一生を台無しにしないようにするためにも,他者と競い合い,他者との勝負に勝たなければ幸せになれないなどといったデマを鵜呑(うの)みにしたり,そのようなデマに踊らされたりしないよう,くれぐれも用心したいものです。(前書き)(1)(2)(4)(6)(10)(11)(12)(14)(20)関連