「人類は連帯して存在しており,それぞれの国家の価値は,人類の中でその役割を果たし,人類全体の繁栄に奉仕するところにある。内村(鑑三)は日本が正義を貫き,世界の平和と繁栄のために貢献する国家になることを願った。」(『もういちど読む 山川倫理』,小寺聡編,山川出版社)
○私たちは,他者と支え合い,助け合ってこそ生きていられるわけですが(実際,生存に欠かせない衣・食・住のどれ一つを取っても,完全の自給自足できている人などいないのではないでしょうか。),国家(人類)レベルにおいても同じことが言えます。国家は,他の国家と支え合い,助け合ってこそ存続できるわけですから,他国を競争相手(敵)と見なして足を引っ張り合ったり,パイを奪い合ったりするような在り方ではなく,他国を協力相手(味方・仲間)として見なして仲良く助け合ったり,世界の調和や秩序の維持に貢献するような在り方こそが,国家の正しい在り方と言えるのではないでしょうか。個人レベルにおいても,他者を競争相手と見なして足を引っ張り合ったり,パイを奪い合ったりするような生き方ではなく,他者を協力相手として見なして仲良く助け合ったり,生きる喜びや幸せを分かち合ったりするような在り方をこそ,目指したいものです。(4)(6)(11)(21)関連