「君の生活がいかに見劣りのするものであろうとも,それにまともにぶつかり,それを生きよ。それを避けたり,けなしたりするな。あら探し屋は天国でもあら探しをするだろう。貧しくとも,君の生活を愛したまえ。」(『大人のための世界の名著50』,木原武一,KADOKAWA)
○人間の欲望には限りがありませんので,欲張り続ける限り,たとえどれだけ多くのもの(必要以上のものまで)を持っていたとしても私たちの心が満ち足りるということはなく,むしろ,不平不満ばかりを募らせることになってしまいます。不平不満ばかりを募らせた挙げ句,自分は不幸であるなどと思い込むようにさえなってしまいます。他方,欲張り続けることさえやめれば,たとえ必要最小限のものしか持っていなかったとしても,自分が持っているものだけで満足することが可能になります。自分が持っているものの豊かさに気づけるようにもなり,自分がそれらのものを持っていることの有り難さに心から感謝しつつ幸せな人生を送ることが可能になります。常に満ち足りた気持ちで幸せな人生を送れるようになるためにも,自分の欲望に自分の意志でブレーキを掛けられるようになりたいものです。自分の人生に対して不平不満ばかりを数え上げるような人間ではなく,感謝すべきことをこそ数え上げられるような人間になりたいものです。(2)(4)(6)(18)関連