「19,20世紀は現代国家間のはげしい戦争と競合の世紀だった。21世紀は少なくとも先進国どうしの戦争の条件はほぼなくなり,むしろ地球的危機に対して人類社会全体が立ち向かうべき世紀となりうる。」(『人間の未来』,竹田青嗣,筑摩書房)
○私たちは,他者の,さらに言えば,他国の支えや助けばあればこそ生きていられるのですから,その事実を正しく認識しさえすれば,他者や他国を敵と見なして競い合うような生き方ではなく,他者や他国を味方(仲間)と見なして協力し合うような生き方こそが,自然で真っ当な生き方であるということが分かるはずです。他者や他国を激しく攻撃したり,他者や他国との勝ち負けに異常にこだわったりしてしまうのは,その事実を正しく認識せず,自分(自国)は自分独りの力で生きていられるなどと勘違いしているからなのではないでしょうか。この世の中から詰まらない対立や争い事をなくすためにも,私たちは独力では生きていられず,目に見える直接的なものも目に見えない間接的なものも含め,数知れぬ他者や他国の支えや助けがあればこそ生きていられるのだという事実を,正しく認識できるようになりたいものです。(3)(11)(17)(19)(20)関連