「見習うべき人間像,これこそが真の「親の七光り」ではないだろうか。誠実に生きてきた姿こそ,私が教わったことだ。」(『70歳,これからは湯豆腐』,太田和彦,亜紀書房)
○人類の未来を担う子供たちに対して私たち大人が第一になすべきことは,子供たちを私たちの思い通りに支配・管理しようとすることではなく,自分の生き様を通して,真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな生き方の手本を示すことなのではないでしょうか。自分が気持ちいいだけの建前的な説教など,いくらしたところで,子供たちには何の感化力も説得力もありません。「子供は親の背中を見て育つ」,「子供は大人の鏡」などとも言います。まずは,私たち大人が,目先の損得ばかりを考えるのではなく,拝金主義などの偏った価値観を改めた上で,「どのようにすれば幸せになれるのか(私たちはどのようにすれば生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送ることができるのか)」,「人間はいかに生きるべきなのか(真に人間らしく実り多い人生を送るために私たちはいかに生きるべきなのか)」といった人生の根本問題を真剣に考え,より実り多い,より幸せな生き方を本気で模索し,探究する必要があるのではないでしょうか。(20)関連