「私たちは相手を真似ることで学ぶ。子供は大人がしているようにする。大人に「しなさい」と言われたようにではなく。」(『スマホ脳』,アンデシュ・ハンセン,久山葉子訳,新潮社)
○「子供は親の背中を見て育つ」と言います。未来を担う子供たちに対して私たち大人がすべきことは,自分の生き様を通して,真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな生き方の手本を示すことなのではないでしょうか。自分が気持ちいいだけの建前的な説教など,どうしても本音がにじみ出ざるを得ない生き様に比べたら,説得力も感化力も,ほとんどないに等しいと思います。子供たちが実り多い幸せな人生を送ることを本気で願うのであれば,まずは私たち大人が,目先の損得ばかりを考えるのではなく,拝金主義などの偏った価値観を改めた上で,「どのようにすれば幸せになれるのか(私たちはどのようにすれば生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送ることができるのか)」,「人間はいかに生きるべきなのか(真に人間らしく実り多い人生を送るために私たちはいかに生きるべきなのか)」といった人生の根本問題を真剣に考えてみる必要があるのではないでしょうか。(20)(後書き)関連