「栄光や評価など求めず,大好きなことに熱中する。それ自体が喜びであり,幸せなんです。」(『水木さんの幸福論』,水木しげる,KADOKAWA)
○自分が好きなことに打ち込み,自分の可能性を花開かせることができるのは,それ以外のことを他者が負担し,分担してくれているからです。この事実を正しく認識しさえすれば,自分が好きなことに打ち込めることの有り難さがよく分かるはずです。自分が好きなことに打ち込めるということは,それ自体が喜びであり,幸せなのですから,それ以上を望むのは(財産や地位や権力や名声などまで手に入れようと望むのは),欲張り過ぎというものです。そのように欲張れば欲張るほど,心の目が曇り,自分が好きなことに打ち込めることの有り難さに思いを致すことが難しくなってしまい,むしろ,自分の欲望が満たされないことでの不平不満ばかりを募らせるがままに,自分は不幸であるなどと思い込むようになってしまうのが落ちです。必要以上に欲張り,いま自分の目の前にある幸せを見失ってしまわないようにするためにも,自分が好きなことに打ち込めることの有り難さを(その有り難さを感謝する気持ちを)忘れないようにしたいものです。(4)(6)(13)(14)関連