「格言とか名言とかいうものは,よく解釈できなくても,驚くほど役に立つ。(プーシキン)」(『座右の銘』,「座右の銘」研究会編,里文出版)
○真理はいつでも私たちの目の前に,名言や格言や諺(ことわざ)といった形で明示されていますが,「金言耳に逆らう」性質(傾向)ゆえに,あるいは,余りの簡単明瞭さゆえに,私たちはそれらを無視したり,軽視したりしてしまいがちです。そして,ほとんどの場合,様々な困難や苦労を乗り越えた末に機が熟し,それらを受け入れる心の準備が整った後に,やっとのことでそれらの重要性に気づき,深意を理解することになります。しかし,そもそもそれらを無視したり,軽視したりしなければ,それほどの遠回りをしなくても,もう少し早い段階で真理を体得し,実生活に役立てることができるのではないでしょうか。時の試練に耐えて生き残った名言や格言や諺(ことわざ)といったものは,言わば人類の英知の結晶です。たとえ得心のいかないものであったとしても,大いに敬意を払い,謙虚に耳を傾けるようにしたいものです。(2020年11月23日)(前書き)(12)(後書き)関連