「私は今日,/どこかの花のための/虻(あぶ)だったかもしれない/そして明日は/誰かが/私という花のための/虻であるかもしれない」(「生命(いのち)は」(『吉野弘全詩集 増補新版』所収),青土社)
◯私の人生は,数知れぬ他者によって支えられているが,この私もまた,数知れぬ他者の支えになり得ているのかもしれない。安全で豊かな社会で生活していると,つい忘れがちであるが,私たちはけっして独りでは生きていけないのである。少なくとも,自分独りで今のような生活を送ることはできないのである。他者との関係においては,互いに感謝する気持ちを忘れることなく,互いに仲良く助け合いながら,幸せを分かち合いながら生きていきたいものである。(2020年2月3日)