「ほとんどすべての人を退屈だと思う人もいるし,接触する人々にすぐさま,やすやすと友好的な感情をいだく人もいる。」(『ラッセル 幸福論』,安藤貞雄訳,岩波書店)
◯こちらがどう対応するかによって,相手はいろいろな(別の)顔を見せるものである。こちらが心を開いて友好的に接すれば,多くの場合,相手も心を開いて友好的に接してくれるし,こちらが心を閉ざしたまま相手を見下し,軽んじれば,多くの場合,相手も心を閉ざしたままこちらを見下し,軽んじる(こちらが敵対的・攻撃的に接すれば,多くの場合,相手も敵対的・攻撃的に接してくる。)。他者と仲良く助け合いながら,他者と幸せを分かち合いながら生きたいと願うのであれば,他者の心の中に住む悪人にではなく,他者の心の中に住む善人にこそ積極的に目を向け,その善人を引き出すように,その善人が自分の前に立ち現れてくるように他者と対応すべきなのではないだろうか。(2020年1月26日)