「真の幸福は常にわれわれの掌中(しょうちゅう)にある。それは影の形に沿(そ)うごとく,常に善(よ)き生活に附随するものである。」(『文読む月日(下)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房)
◯幸せな人は,その幸せが数知れぬ他者の支援によってこそ成り立っていることを常に実感しているがゆえに,他者と融和し,自らの幸せを他者と分かち合おうとする。言い換えれば,他者と融和し,自らの幸せを他者と分かち合おうとする人は,感謝の気持ちをけっして忘れることのないその心ばえにより,常に幸せなのである。いかなる状況に置かれても,感謝の気持ちを忘れない限り,私たちは誰もがいつでも幸せでいることができるのである。(2019年12月23日)