「「熱望」することはこの上もなく容易なのに,「志す」ことはなぜ,そんなに難しいのか。熱望のさい,口を利くのは弱さであり,志すさいには強さだからである。(リントネル)」(『心をささえる一言』,河盛好蔵,青春出版社)
○「欲望」は,どちらかと言えば勝手に湧いてくるものであり,何かを欲望するのに強い意志力を必要とせず,むしろ,自分の意志でブレーキを掛けない限りどこまでも際限なく肥大化していく傾向があります。その結果,不満ばかりを募らせるようになってしまいますので,常に満ち足りた気持ちで幸せな人生を送りたいと望むのであれば,自分の欲望に自分の意志で適切にブレーキを掛けられるようになる必要があります。他方,「志」は,強い意志力によって自分の人生に見いだし,追い求めるものであり,強い意志力を失えば雲散霧消してしまう傾向があります。その結果,人生の指針(自分が進むべき方向性)を見失ってしまうことになりますので,自分が進むべき道を自分の歩幅で一歩ずつ前進し続けることによって自分を人間的に成長(成熟)・向上させ続けたい,そのことを通じて自分の可能性を十分に花開かせるとともに多少なりとも他者や社会の役に立ちたいと望むのであれば,強い意志力によって高い志(自分が信じる大きな目標や高い理想)を自分の人生に掲げ続ける必要があります。(4)(6)(11)(13)(14)(20)関連