どのような現在や未来を生きるのか,どのような心構えや心掛けで生きるのか,それらを決めるのは自分です。要するに,どのような人生を送るかは,境遇によってではなく,最終的には自分の意志や努力によって決まるのですから,自分の人生を自分の努力によって主体的に切り開いていこうとする強い意志がある限り,たとえどのような過去を持っていたとしても,たとえどのような環境に置かれていたとしても,真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送ることは誰にでも可能であると私は信じています。境遇の影響力を過大評価し,何事も境遇のせいにし,恵まれない境遇を呪ったり,嘆き悲しんだりするだけで自分の人生を自分の意志に基づいて主体的に切り開いていく努力を怠っている人たちは,自分の人生を実り多い幸せなものにするチャンスを,みすみす逃してしまっているのだと思います。それでは,たった一度きりの人生が余りにももったいなさ過ぎます。