「欲望を減らしてこそ,争いや戦争の究極的な原因であるさまざまな緊張を本当に和らげることができるのである。」(『スモール イズ ビューティフル』,シューマッハー,小島慶三・酒井懋訳,講談社)
○欲張り続ける限り,他者(さらに言えば他国)はパイを奪い合う競争相手(敵)にならざるを得ません。しかし,私たちは独りでは生きていられず,他者と支え合い,助け合ってこそ生きていられるのですから(実際,生存に欠かせない衣・食・住のどれ一つを取っても,完全に自給自足できている人などいないはずです。),他者を協力相手(味方・仲間)と見なして仲良く助け合ったり,生きる喜びや幸せを分かち合ったりするような生き方こそが,人間にとって自然で真っ当な生き方と言えるのではないでしょうか。必要以上に欲張ることさえやめれば,そのような生き方が可能になりますし,誰もが必要以上に欲張ることをやめれば,誰もがほどほどに豊かな(少なくとも,誰もが衣食住の心配をする必要のない)生活を送ることが可能になるのではないでしょうか。必要以上のものを手に入れることではなく,必要最小限のもので満足できるように自分の心の持ち方を変えることをこそ目指したいものです。(4)(6)(7)(11)(20)(21)関連