実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

(12)⑧学んで得られた知識は,「生活の知恵」として体得され,実践されてこそ意味がある。

 自分を人間的に成長・向上させ続けるためには,謙虚に学び続けることが不可欠ですが,「学びて思わざれば則(すなわ)ち罔(くら)し」とも言うように,学んだことを実生活に取り入れ,日々の生活において役立てられるようにするためには,自分の身体の声や心(魂)の声にも耳を傾けつつ,学んだことを自分の頭で徹底的に考えて咀嚼(そしゃく)・消化し,血肉化するという作業が欠かせません。学んだことが単なる知識にとどまっていたのでは,それらは自分の心の持ち方や考え方や生き方などにほとんど影響を与えませんし(それらは自分を人間的に成長・向上させる糧になり得ませんし),それらを実生活において生かすことは難しいと思います。この世の中には誰もが自由に利用できる形で膨大な知識が蓄えられていますが(私たちは,そのような知的には非常に恵まれた世の中で暮らしているわけですが),たくさんの知識を頭に詰め込んだり,クラウドに溜(た)め込んだりするだけでは意味がありません。私たちが何かを学ぶのは,最終的には,真に人間らしく実り多い(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るためなのですから,知識は,「生活の知恵」としてしっかり身に付けられ,実生活において生かされてこそ意味があります。たくさんの知識を頭に詰め込むことにではなく,膨大な知識の中から自分にとって本当に必要な知識を見極め,取捨選択し,体得・実践できるようになることにこそ,関心を払い,力を注ぎたいものです。