実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

【実り多い幸せな人生に関する名言等 1382】

「文明社会は人間の限りない欲望を肯定し,満足を知ることのない欲望を原動力にして発展してきました。人間の過剰な欲望が贅沢(ぜいたく)を生み,その贅沢がまた人間の新たな欲望をあおり立て,尽きることがありません。」,「確かに私たちは文明のおかげで,物質的に便利で豊かな生活を享受しています。しかし,その一方で何かに追い立てられるように生活し,他人と競争し,大量に消費し,立ちどまることを知らない現代社会の暮らしに,精神的な疲れを感じるのも事実ではないでしょうか。」,「なくてもすませられる不必要なものを手に入れるために,みずからの心身をすり減らしていては不幸です。」(『もういちど読む山川倫理 PLUS 人生の風景編』,小寺聡編,山川出版社

 

 

○私たちが暮らしている社会は物質的には人類史上最も豊かな社会と言えますが,私たちがこのような社会で暮らすことができるのは,先人たちが,生きていくのに必要な物だけでは満足せず,生きていくのに必要以上の物までを手に入れようと努力し続けてくれた(欲張り続けてくれた)お陰と言えます。したがって,先人たちに対する感謝の気持ちを忘れてはいけないと思いますが,物質的に豊かになったことで,私たちの幸福度は本当に上がったと言えるでしょうか。物質的な豊かさと私たちの幸福度が比例していないとしたら,これ以上他者と競い合う形でより多くの物を追い求めてあくせくし続けること(欲張り続けること)に,いったいどのような意味があるのでしょうか。人間の欲望には限りがありませんので,欲張り続ける限り,たとえどれだけ多くの物を手に入れたとしても,私たちの心が満ち足りるということはありません。他方,欲張り続けることさえやめれば,たとえ生きていくのに必要最小限の物しか持っていなかったとしても,私たちは満足することが可能になります。常に満ち足りた気持ちで心安らかに幸せな人生を送れるようになるためにも,私たちはそろそろ必要以上に欲張り続けることをやめ,物質的な豊かさではなく心の豊かさを追い求める方向に(私たちの幸福度を上げる方向に)大きく舵(かじ)を切る必要があるのではないでしょうか。(4)(6)(21)関連