私たちは,いつもと変わらない生活を送りながらも,ふとした瞬間に,しみじみと(あるいは,圧倒されるくらいの)幸せを感じ,胸が熱くなることがあります。また,同じような境遇にありながら,その境遇に満足し,感謝する気持ちを忘れることなく,常に満ち足りた気持ちで機嫌よく笑顔で暮らしている人もいれば,その境遇に満足できず,感謝する気持ちを忘れ,常に不満(怒りの火種)を抱えながら不機嫌にしかめっ面で暮らしている人もいます。さらに言えば,逆境にありながらも,そのような境遇にさえ満足し,感謝する気持ちを忘れることなく,常に満ち足りた気持ちで機嫌よく笑顔で暮らす人もいれば,順境にありながらも,そのような境遇にさえ満足することができず,感謝する気持ちを忘れ,常に不満を抱えたまま不機嫌にしかめっ面で暮らす人もいます。このように,幸せを感じたり,自分の人生に満足したりすることと境遇の間には,ほとんど何の関係もありません。