実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

(21)⑤お金は人生の手段であるに過ぎず,私たちはお金を稼ぐために生きているのではない。

 改めて言うまでもなく,お金を稼ぐことは人生の手段であるに過ぎず,目的ではありません。私たちは,生きていくためにお金を稼ぐのであり,お金を稼ぐために生きているのではありません。確かに,生きていくにはお金が必要ですが,「起きて半畳寝て一畳」,「千畳敷に寝ても一畳」,「千石万石も飯一杯」,「千石万石も米五合」,「天下取っても二合半」などとも言うように,贅沢(ぜいたく)さえ言わなければ,人間が生きていくのに,すなわち,衣食住を最低限確保するのに必要なお金など,本当は高が知れているのではないでしょうか。それなのに,なぜ私たちは,必要以上のお金を手に入れようと欲張り,限りある大切な時間やエネルギーのほとんどをお金を稼ぐことに費やしてしまったり,必要以上のお金が手に入らないからといって不平不満ばかりを募らせてしまったりするのでしょうか。これではまるで,お金を稼ぐために生きている(お金を稼ぐためにこの世の中に生まれてきた)ようなものです。贅沢(不満)を言えば切りがありません。お金など,生きていくのに,すなわち,衣食住を確保するのに必要な程度の額,できればそれに多少上乗せした程度の額があれば十分なのではないでしょうか(将来の不安を解消するためには,多少の蓄えが必要であるとは思いますが。)。経済格差(貧富の差)というものが,しばしば問題視されますが,真の問題は,私たちがお金に高い価値を置き過ぎていることにあるのではないでしょうか。実際,お金にほとんど価値を置かず,お金は生きていくのに最低限必要なだけあればいいと思っている人間にとっては,経済格差など大した問題ではないのではないでしょうか。そのような人間は,お金が好きな人は勝手にいくらでもお金を稼げばいい,くらいにしか思わないのではないでしょうか。