実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

(14)③社会的な成功ではなく,実り多い幸せな人生を送ることをこそ目指すべきである。

 「十人十色」,「百人百様」(五味太郎),「人は人,我は我」などとも言うように,人間には人それぞれの個性があり,その個性に合った生き方があります。自分の可能性を十分に花開かせるとともに,多少なりとも他者や社会の役に立ち,思い残すことのない充実した有益な人生を送るためには,他者との勝負に勝ち,あるいは,他者から評価され,財産や地位や権力や名声を手に入れることより,自分の欲望に打ち克(か)ち,財産や地位や権力や名声などに対する執着から解放されることや,本当の自分や自分が進むべき道を見失うことなく,自分の信念や自分が本当に納得することのできる(自分に恥じることのない)生き方を貫き通したり,自分が信じる目標や理想に向かって前進し続けたりすることの方が,よほど重要なのではないでしょうか。社会的(世俗的)な成功を追い求めることが正常とされる世の中にあっては,社会的な成功に関心を示さず,社会的な成功に背を向ける人間は異常(変わり者,世間知らず,青二歳など)と見なされる可能性がありますが,そもそも,社会的な成功を実際に収めることができるのは,特別な才能や幸運などに恵まれたごく少数の人間に限られますし,他者と競い合って財産や地位や権力や名声などを手に入れたからといって,真に人間らしく実り多い(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れる保証など,どこにもありません。むしろ,財産や地位や権力や名声などに対する執着を捨て去って普通の平凡な人生に(人生そのものに)生きる喜びや幸せを見いだせるようになってこそ,自分が本当にやりたいと思える好きなことに打ち込んで自分の可能性を十分に花開かせ,実を結ばせられるようになってこそ,他者を競争相手(敵)ではなく協力相手(味方・仲間)と見なし,他者と仲良く助け合ったり,生きる喜びや幸せを分かち合ったりできるようになってこそ,実り多い幸せな人生を送ることは可能になるのではないでしょうか。