人間の幸不幸は,最終的には心の持ち方によって決まるのですから,私たちは,境遇や運命を変えることにではなく,たとえどのような逆境にあったとしても,たとえどのような不運に見舞われたとしても常に幸せであり続けれるように自分の心の持ち方を変えることにこそ,限りある大切な時間やエネルギーを使うべきであると思います。そもそも,境遇や運命を自分の思い通りに変えることなど絶対にできませんし,境遇や運命を変えること時間やエネルギーを浪費すればするほど(無駄な骨折りをすればするほど),不平不満,妬みそねみ,恨みつらみ,失意失望,自暴自棄といった心理状態に自分で自分を追い込んでしまう危険性は高まり,自分が幸せであることに気づくことが難しくなってしまうと思うからです。なお,私たちは,他者の順境や幸運を羨んだり,妬んだりしがちですが(自分の逆境や不運を哀れんだり,嘆き悲しんだりしがちですが),困難や苦労を伴わない人生などあり得ませんし,何事にも一長一短(一得一失・一利一害)があるのですから,長い目でトータルとして見れば,特別に恵まれた人生,特別に恵まれていない人生などというものはなく,実態としては,誰の人生も似たり寄ったりなのではないでしょうか。