「ルメートルは,宇宙は最初は1個の超高密度の粒子,彼のいうところによれば「原始的原子」であり,それが爆発してばらばらになり,空間と時間が生まれ,宇宙が膨張し始めた,と提唱した。」(『ビッグヒストリー大図鑑』,デヴィッド・クリスチャン他,秋山淑子他訳,河出書房新社)
○この宇宙に存在する物はすべて,この地球上に生存する多種多様な生き物も含め,もとを正せば,たった一つの物が分化・発展する過程において派生してきた物と言えます。したがって,深いところでは,この宇宙に存在するすべての物は有機的につながり合っており,何らかの影響を与え合っているに違いありません。実際,自然環境に負荷をかけ過ぎれば,私たちの生存は危うくなりますし,他者に害をもたらすような行動は,回り回っていつかは必ず自分に害をもらたすことにつながってきます(私たちは他者の支えや助けがなければ生きていられず,その意味で,私たちと他者は本来一体なのですから。)。例えてみれば,自然環境に過度の負荷をかけるということは,自分で自分の首を絞めるということに他なりませんし,他者と敵対するということは,同じ人間の右手と左手が敵対するということに他なりません。自分自身を大切にしたいと望むのであれば,私たちは,自然環境や他者をも大切にし,自然環境に過度の負荷をかけることがないように節度を保ちながら,また,他者と敵対するのではなく,仲良く支え合い,助け合いながら(他者に害をもたらすのではなく,他者に益をもたらすことをこそ心がけながら)生きていく必要があるのではないでしょうか。(4)(6)(11)(19)(21)関連