「感謝の心をはぐくむことは,あらゆる苦悩を乗り越えて,人生をあるがままに受け入れるのに役立つ。」,「感謝の心を持つと,不平を言わずに改善に向けて集中することができる。その結果,時間と労力を最大限に活用し,人生をより有意義なものにすることができる。」(『感謝の習慣』,スコット・アラン,弓場隆訳,ディスカヴァー・トゥエンティワン)
○人生はままならないものであり,「一難去ってまた一難」とも言うように,人生に困難や苦労は付き物です。また,人間の欲望には限りがありませんので,自分の人生に対して不満に思うことを数え上げようと思えば,いくらでも数え上げることができます。しかし,心の目を曇らせることなく,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに対する感謝の気持ちを忘れさえしなければ,私たちは自分の人生に,困難や苦労を補って余りあるほどの生きる喜びや幸せを見いだすことができるのではないでしょうか。また,自分の人生に対して不満に思うことをいくらでも数え上げられるのと同様に,自分の人生に対して有り難く思うこと(感謝すべきこと)についても,いくらでも数え上げられるのではないでしょうか。人生に付き物の困難や苦労を乗り越え(人生はままならないものであるという事実をあるがままに受け入れ),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるようになるためにも,また,自分の人生に対する不満を数え上げるようなことにではなく,もっと有意義なこと(例えば,自分の人生をより善い,より人間らしいものにすること)のために限りある大切な時間やエネルギーを使えるようになるためにも,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに対する感謝の気持ちを,決して忘れないようにしたいものです。(1)(2)(4)(6)(9)(15)関連