「心の落着きの第一のしるしは,立ち止まることができること,自分とともにいられることだ(セネカ)」(『ローマの哲人 セネカの言葉』,中野孝次,岩波書店)
○人間の欲望には底がないので,欲張り続ける限り,私たちは常に不満を抱えたまま,死ぬ瞬間まで,自分の欲望に追い立てられ,振り回れる続けることになってしまいます。また,過去(記憶)や未来(想像)に心を奪われたり,他者との勝負や世間の評判などに気を散らしたりして心ここに在らずという状態で生きている限り,今(現在)を生き,今を楽しみ,今を味わい尽くすということは難しく,自分の人生に生きる喜びや幸せを見いだすことは困難です。常に満ち足りた気持ちで,心安らかに幸せな人生を送りたいと願うのであれば,欲張ることをやめ,小欲知足を心がけるとともに,常に心を込めてマインドフルに今を生き,自分の人生に生きる喜びや幸せを無限に見いだせるようになり,ひいては,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになる(自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに心から感謝できるようになる)必要があるのではないでしょうか。(4)(6)(8)(20)関連