「人間はしあわせになるために生まれて来たんじゃ。」(『流転の海』,宮本輝,新潮社)
○人生は,すなわち,この世の中で生きることのできるチャンスは,たった一度きりです。その人生が,ただ苦しくてつらいだけのものであったとしたら,わざわざこの世の中に生まれてきた甲斐(かい)がありません。せっかくなら,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送りたいものです。人生はままならず,人生に困難や苦労は付き物ですが,人生に絶望してしまってはいけないのだと思います。自分は不幸であるなどと思い込み,心の目を曇らせてしまわなければ,困難や苦労を補って余りあるほどの生きる喜びや幸せを人生に見いだすことができるはずです。たとえどのような逆境にあろうとも,たとえどのような不運に見舞われようとも,幸せになることを諦めることなく,人生に隠されている(埋もれている)無限とも言える生きる喜びや幸せに気づけるようになるための努力を(具体的には,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝する習慣を身に付けるなどして,幸せに対する感度を研ぎ澄まし,日々怠ることなく磨き続ける努力を),決して投げ出さないようにしたいものです。(前書き)(1)(2)(9)関連