「歴史学者が過去を研究するのは,過去を繰り返すためではなく,過去から解放されるためなのだ。」(『ホモ・デウス』,ユヴァル・ノア・ハラリ,柴田裕之訳,河出書房新社)
○私たちが,折に触れて立ち止まり,自分自身を振り返るのは,自分が犯した失敗や過ちを素直に認め,反省することによって,同じような失敗や過ちを繰り返さないようにするためです。反省しない人間は,経験を消化して認識にまで高めることができず,失敗や過ちを糧として自分を人間的に成長(成熟)・向上させることができません。そして,結局は,同じような失敗や過ちを何度も繰り返す結果になってしまいます。自分を人間的に成長・向上させ続けることによって自分の可能性を十分に花開かせ,思い残すことのない充実した人生を送りたいと願うのであれば,折に触れて(できることなら日々)立ち止まり,反省する習慣を身に付けるべきであり,そのためにも,決して慢心したり,独善に陥ったりすることなく,何歳になっても謙虚さを保ち続け,自分が未熟であることの自覚を忘れないようにしたいものです。(2021年2月17日)(12)(20)関連