実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

【実り多い幸せな人生に関する名言等 257】

「とてもかくても,つとめだにすればできるものと心得るべし。(本居宣長)」(『座右の銘』,「座右の銘」研究会編,里文出版)

 

○自分の人生を自分の努力で主体的に切り開いていこうとする強い意志がある限り,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでもできると信じるべきです。できないと思えば,どんなに簡単なことでもできなくなってしまいます。諦めてしまえば,努力をしなくて済む分,楽になるかも知れませんが,それではこの世の中にせっかく生まれてきた甲斐(かい)がありません。私たちは過去の経験や遺伝や他者や環境の奴隷ではないのですから,どのような境遇にあろうとも,また,特別な才能などなくても,努力次第で自分の人生を実り多く幸せなものにすることはできると信じ,決して諦めることなく努力し続けることこそが重要なのではないでしょうか。「神は自ら助くる者を助く」とも言いますし,その覚悟さえ決まれば,「窮すれば通ず」,「案ずるより産むが易(やす)し」という具合に,道は自然に開かれていく場合が多いのではないでしょうか。(2020年11月2日)(前書き)(1)(9)(13)関連

【実り多い幸せな人生に関する名言等 256】

「目の見える人間は,見えるという幸福を知らずにいる。(ジード)」(『座右の銘』,「座右の銘」研究会編,里文出版)

 

○人間は,どのような状況にもすぐに慣れてしまいます。これは,人間の適応能力の高さを示すものですが,どのような恵まれた状況にもすぐに慣れてしまい,感謝する気持ちを忘れてしまいやすいということでもあります。しかし,感謝する気持ちを忘れてしまえば,現状がどれだけ恵まれていようとも満足することは難しく,常に無い物ねだりをしながら,すなわち,常に不平不満を抱えながら生活することになってしまいます。常に満ち足りた気持ちで生活できるようになるためには,すなわち,常に自分が持っている物だけで満足できるようになるためには,強い意志を持って自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さを心に刻み続けることによって(より具体的には,私たちが生きている社会の驚くべき豊かさや,私たちの人生が数知れぬ他者による直接的・間接的な支援や協力なしには成り立ち得ない事実や,私たちの命を支え,私たちの日常生活を可能にしてくれている人体の神秘的な仕組みや働きなどに思いを致し続けることによって),感謝する気持ちを忘れないように心がける必要があるのではないでしょうか。(2020年11月1日)(1)(4)(6)関連

【実り多い幸せな人生に関する名言等 255】

「何よりもまず汝自身を尊敬せよ。(ピタゴラス)」(『座右の銘』,「座右の銘」研究会編,里文出版)

 

○人間は他者の支援や協力がなければ生きていけず,その意味で自分と他者は一体であり,運命共同体なのですから,他者を大切にするということは,必ず回り回って自分を大切にすることにつながっていきます。しかし,そもそも自分を大切にできない人間が,他者を大切にできるはずもなく,自分を大切にできるからこそ,自分のみならず他者をも大切にできるのでしょうから,順番としては,まずは自分を大切にできるようになることが重要なのではないでしょうか。どのような境遇にあろうとも,決して自暴自棄に陥ることなく,自分を大切にし,自分のみならず他者をも大切にすることによって,この世の中を犯罪や争い事の少ない平和で暮らしやすい生活の場にするとともに,自分がこの世の中に生まれてこれたことや自分が今ここでこうして生きていられることを心から感謝できるようになりたいものです。(2020年10月31日)(3)(9)(10)(11)(16)(19)関連

【実り多い幸せな人生に関する名言等 254】

「そこまで/いわんでも/ええやんか/いつかジブンに/かえってくるで」(『世界でいちばん幸せな国フィジーの 世界でいちばん非常識な幸福論』,永崎裕麻,いろは出版

 

○自分は不幸であると思い込んでいる人間は,自分と他者を比較しては他者を妬みやすく,他者の足を引っ張ろうとしたり,他者をも不幸な状況に巻き込もうとしたりしがちですが,そのことによって自分をますます不幸な状況に追い込み,不幸な状況から抜け出せなくなってしまいます。なぜなら,人間は他者の支援や協力がなければ生きていけず,その意味で自分と他者は一体なのであり,他者の不幸を願うということは,自分の不幸を願うことに他ならないからです。「情けは人の為(ため)ならず」とも言うように,他者の幸せを願ってなす行動は,必ず自分を幸せにすることつながってきます。自分が幸せであることを望むのであれば,他者を妬むことをやめ,他者の足を引っ張ろうとしたり,他者をも不幸な状況に巻き込もうとしたりするのではなく,他者と仲良く助け合い,幸せをこそ分かち合えるようになる必要があるのではないでしょうか。(2020年10月30日)(3)(11)(19)関連

【実り多い幸せな人生に関する名言等 253】

「すべての偉大な人々は謙虚である。(レッシング)」(『座右の銘』,「座右の銘」研究会編,里文出版)

 

○慢心し,謙虚さを失えば,そこで人間的な成長(成熟)・向上は止まってしまいます。なぜなら,謙虚さを失うと人間は,自分が無知であることや未熟であることに思いが至らず,真摯に学び,努力しようとする姿勢や,自分の失敗や過ちを素直に認めて反省しようとする姿勢などを保つことが難しくなってしまうからです。自分は何でも知っていると思い込み,それ以上知ろうとすることをやめてしまったり,自分はいつでも正しいと思い込み,自分を振り返ることや他者の言葉に耳を傾けることをやめてしまったりするからです。自分を人間的に成長・向上させ続けることによって,自分の可能性を十分に花開かせ,思い残すことのない充実した人生を送りたいと願うのであれば,「実るほど頭(こうべ)を垂(た)れる稲穂かな」という諺(ことわざ)どおり,たとえ何歳になろうとも初心を忘れることなく,謙虚さを失わないように心がける必要があるのではないでしょうか。(2020年10月29日)(12)(14)関連

【実り多い幸せな人生に関する名言等 252】

「たとえそちが,氷のように清浄であろうと,雪のように潔白であろうと,世の悪口はまぬがれぬぞよ。(シェイクスピア)」(『座右の銘』,「座右の銘」研究会編,里文出版)

 

○日本人は,世間の評判を過度に気にしやすい国民と言われていますし,他者から褒められれうばうれしくなるのが人情です。しかし,「出る杭(くい)は打たれる」とも言うように,他者から称賛されたり,脚光を浴びたりすることが多くなれば多くなるほど,他者から誹謗(ひぼう)中傷されたり,罵詈雑言を浴びせられたりすることも多くなるのが世の常です。また,幸せそうな人(社会的に成功しているように見える人)は,ただそれだけの理由で,他者に妬まれて何かと足を引っ張られがちです。そもそも,世間は私たちが思っているほどには私たちに関心や期待を持っていませんし,私たちを正しく理解してくれてもいません。そのような世間の評判を気にして毀誉褒貶(きよほうへん)に一喜一憂することほど馬鹿らしいことはないのではないでしょうか。世間の評判など気にせず,褒められても悪口を言われても動じることなく,そして,できることなら,なるべく目立たないようにしながら,自分が信じる理想に向かって(より善い,より人間らしい生き方を目指して)前進し続けることにこそ力を注ぎたいものです。(2020年10月28日)(3)(14)関連

【実り多い幸せな人生に関する名言等 251】

「人生は,アッという間の時間で,長くてもたかだか100年ほどです。その時間を楽しまないのはもったいないですし,肉体を貸してくれた神様(宇宙・大自然)にも申し訳ない。借り物の身体をフルに活用して,限られた時間を目いっぱい使って人生を謳歌(おうか)すべきなのです。(成瀬)」(『身体で考える。』,内田樹・成瀬雅春,マキノ出版

 

○人生は,すなわち,この世の中で生きることのできるチャンスは,たった一度きりです。その人生が,生きる喜びに満ちた幸せなものでなかったとしたら,この世の中に生まれてきたことにいったいどのような意味があるのでしょうか。どれだけ長生きしたとしても,その人生の大半が苦しくてつらいだけのものであったとしたら,この世の中に生まれてきた甲斐(かい)がありません。私たちは常に幸せであるべきなのであり,幸せであることをこそ人生の最優先課題とし,いま幸せであるために何をすべきかということをこそ真剣に考え,実践すべきなのだと思います。この世の中にせっかく生まれてきたからには,常に満ち足りた気持ちで,人生を大いに楽しみ,細部に至るまで味わい尽くしたいものです。(2020年10月27日)(前書き)(2)(8)関連