「他人を矯正するよりも,自分を直すほうがよほど得であり,危険も少ない。」(『人を動かす』,D・カーネギー, 山口 博訳,創元社)
○私たちは,物事がうまくいかなかったり,人生に行き詰まったりすると,それをすぐに他者や社会のせいにしがちですが,他者や社会をいくら恨んだところで,いくら責め立てたところで,物事が好転したり,人生の行き詰まりが打開されたりすることはありません(むしろ,他者や社会を恨めば恨むほど,責め立てれば責め立てるほど,孤立無援状態に陥ってしまう危険性は高まり,物事はますますうまくいかなくなり,人生にますます行き詰まってしまうのが普通です。)。なぜなら,他者や社会を自分の思い通りに変えることなど絶対にできませんし,そもそも,物事がうまくいかなかったり,人生に行き詰まったりすることの原因や責任が他者や社会にあるとは限らないからです。物事がうまくいかなかったり,人生に行き詰まったりした際には,その原因や責任は自分にあると考え,自分(自分の心の持ち方や考え方や生き方など)を変えることによって物事の好転や人生の行き詰まりの打開を目指すのが賢明なのではないでしょうか。なぜなら,自分を変えることは自分の意志や努力次第で可能ですし,ほとんどの場合,物事がうまくいかなかったり,人生に行き詰まったりすることの原因や責任は自分にあるのが普通だからです。もちろん,自分を変えれば必ず物事が好転し,人生の行き詰まりが打開されるという保証はありませんが,恨み言や泣き言を言っているだけで何の希望も持てない生き方より,自分の努力によって何とか希望を見いだし,希望をつないでいこうとする生き方の方が,よほど意味のある建設的な生き方と言えるのではないでしょうか。(15)関連