人生はままならないものであり,人生に困難や苦労は付き物です。ままならないのが人生と言ってもいいくらいです。誰の人生であっても,例外はありません。しかし,心の目を曇らせることなく,幸せに対する感度を高めることさえできるなら(自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝する習慣を身に付けるなどして。),私たちは自分の人生に,困難や苦労を補って余りあるほどの生きる喜びや幸せを見いだすことも可能です。そもそも,「(楽は苦の種)苦は楽の種」,「苦を知らぬ者は楽を知らぬ」,「雲がなければ,太陽をありがたく思わないだろう。」,「汗を流さずには喜びはない」(トマス・フラー)などとも言うように,苦しさやつらさがあるからこそ楽しさや喜びがあるのでしょうし,困難や苦労を乗り越えることでこそ生きている手応えや達成感・充実感といったものも味わえるのではないでしょうか。困難や苦労が多いからといって,すぐに人生に絶望し,自暴自棄になってしまうのではなく,人生はままならないものであるという事実をあるがままに受け入れた上で,自分の人生に無限と言ってもいいほどの生きる喜びや幸せを見いだすべく,曇りのない眼を保ち続けたり,取り戻したり,幸せに対する感度を研ぎ澄ましたり,磨き続けたりすることにこそ,気持ちを集中し,力を注ぎたいたいものです。