人生は本来ままならないものなのであり，人生に困難や苦労は付き物ですが（誰の人生であっても，例外はありません。），肥大化した欲望（必要以上の物を欲しがる心）やデマに基づく迷信（社会的な成功を収め，財産や地位や権力や名声などを手に入れなければ幸せになれないなどといった誤った思い込み）や偏見（拝金主義のような偏った物の見方や考え方）などによって心の目を曇らせることなく，幸せに対する感度を高めることさえできるなら，私たちは自分の人生に，困難や苦労を補って余りあるほどの，ほぼ無限と言ってもいいほどの生きる喜びや幸せを見いだすことが可能なのではないでしょうか。そもそも，「（楽は苦の種）苦は楽の種」，「苦を知らぬ者は楽を知らぬ」，「汗を流さずには喜びはない」（トマス・フラー）などとも言うように，困難や苦労があるからこそ生きている実感や手応えも得られるのでしょうし，困難や苦労を乗り越えることでこそ達成感や充実感といったものも味わえるのではないでしょうか。
