実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

(14)④好きなことに打ち込めている人間が社会的な成功まで求めるのは,欲張り過ぎである。

 自分が好きなことに全身全霊で打ち込み,最善を尽くした結果として,思い掛けず社会的な成功を収めてしまうようなこともあるかも知れませんが,それはあくまでも結果であり,社会的な成功を収めることを人生の目的にすべきではないと思います。自分が好きなことに打ち込めるということは,それ自体が心から感謝すべき有り難いことであり,幸せなことなのですから,自分が好きなことに打ち込めている人間が財産や地位や権力や名声などまで手に入れようとするのは,欲張り過ぎというものです。「二兎(にと)を追う者は一兎をも得ず」,「欲はふたつでも身はひとつ」(五味太郎)などとも言うように,両方を追い求めれば,結局は,どちらも得られずに終わってしまいます。自分が好きなことに打ち込めている人間は,たとえ財産や地位や権力や名声などを手に入れられなかったとしても,そのことで不平不満を募らせたり,他者や社会を恨んだり,責め立てたり,自分の境遇や運命を呪ったり,嘆き悲しんだりすべきではないと思います。なお,努力は自分だけのためにするものではなく,他者や社会のためにもするものなのですから,たとえ努力したことで自分が報われなかったとしても,その努力が多少なりとも他者や者会の役に立ったなら,大いに喜ぶべきであると思います。