「世界中で略奪の限りを尽くす「今だけカネだけ自分だけ」の人々と,彼らが仕掛ける強欲ゲームのルール」(『堤未果のショックドクトリン』,堤未果,幻冬舎)
○私たちは,「後は野となれ山となれ」とでも言わんばかりに目先の利益を追い求めがちですし,「カネで買えないものは何もない」とでも言わんばかりにお金に過大な価値を置きがちですし,「他人がどうなろうと自分には関係がない」とでも言わんばかりに私利私欲に走りがちです。しかし,このような考え方や生き方は,本当に幸せな考え方や生き方と言えるのでしょうか。このような考え方や生き方をして,私たちは本当に幸せになれるのでしょうか。目先の損得ばかりを考えて将来に禍根を残してしまったり(本当に大切なものを犠牲にしてしまったり),お金に価値を置き過ぎてお金では買えないものの価値が分からなくなってしまったり(お金では買えないものこそが本当は一番大切なものなのに),私利私欲に捕らわれて孤立無援の状態に陥ってしまったりしたとしたら(私たちは他者の支えや助けがあればこそ生きていられるのに),幸せはかえって遠ざかってしまうのではないでしょうか。にもかかわらず,なぜ私たちは,このような考え方や生き方をするよになってしまったのでしょうか。「今だけカネだけ自分だけ」といった考え方や生き方が世界中に蔓延していますが,そのような考え方や生き方に毒されないよう,くれぐれも用心したいものです(そのような有害無益な考え方や生き方から,そろそろ目を覚ましたいものです。)。(2)(11)(21)関連