実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

(21)⑥経済的には貧しくても,誇りを持って心豊かに幸せな人生を送ることは可能である。

 「地獄の沙汰も金次第」とは言いますが,「お金がすべて」の世の中においては,物事はすべて金銭的な価値によって評価されるようになってしまい,金儲(かねもう)けの上手い人間(お金をたくさん稼ぐ人間)こそが,生きている価値の高い偉い人間,すなわち,人生の勝者であると見なされ,逆に,金儲けの下手な人間(お金を余り稼げない人間)は,生きている価値の低い駄目な人間,すなわち,人生の敗者と見なされるようになってしまいます。そして,拝金主義に染まり,金の亡者になり,金銭以外の価値を見失ってしまえば,人間の真の価値が分からなくなってしまうとともに,普通のつましい暮らしに生きる喜びや幸せを無限に見いだしたり,生きていることそれ自体に大きな価値や幸せを感じたりすることができなくなってしまいます。しかし,人間は本来,生きているというだけで十分に価値があるのであり,また,真の幸せは,普通のつましい暮らしに生きる喜びや幸せを見いだせるようになることの中にこそ,生きていることそれ自体に大きな価値や幸せを感じられるようになることの中にこそ存在するのではないでしょうか。なお,一昔前の日本には,「不必要な(必要以上の)富は望まない」という考え方や生き方が確かに存在しており,そのような考え方や生き方の下で,経済的には貧しくても,誇りを持って心豊かに幸せな人生を送っている人たちが,いくらでもいました。