「かへりみて己を知るべし。(会津八一)」(『やわらかな心』,吉野秀雄,講談社)
○この宇宙に存在する物はすべて,この地球上に生存する多種多様な生き物も含め,もとを正せば,たった一つの物が分化・発展する過程において派生してきた物と言えます。したがって,この宇宙に存在するすべての物は,深いところではきっとつながっているはずであり,影響を与え合っているはずです。「個別的な事例」を探究することによって「普遍的な真理」に至ることができるのも,そのためでしょうし,私たちが自分自身を深く知ることによって人間というものを深く知ることができるのも,また,自分の身体の声や心(魂)の声に耳を傾けることによって本道(正道)を大きく踏み外さずに済んでいるのも,やはりそのためであると思います。いずれにせよ,人間というものを深く知り,適応的な社会生活を送れるようになるためにも(人間というものを深く知れば,他者との間に摩擦や衝突を生じさせることも少なくなるでしょうし,自分の欲求や感情に思考に振り回されてしまうようなことも少なくなるはずです。),また,本道に踏みとどまれるようになるためにも,自分自身をより深く知ることや,自分の身体の声や心の声に耳を傾けることを常に心がけ,そtれらのことを決して疎(おろそ)かにしないようにしたいものです。(8)(11)(14)(16)関連