実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

(17)④人間関係はお互い様であり,どちらか一方だけが悪い(善い)などということはない。

 「思えば思われる」,「魚心あれば水心」,「子供好きは子供が知る」,「売り言葉に買い言葉」などとも言うように,こちらが心を開いて友好的・協調的な態度を示せば,相手も心を開いて友好的・協調的な態度を示してくれるのが普通です。逆に,こちらが心を閉ざしたまま敵対的・排他的な態度を示せば,相手も心を閉ざしたまま敵対的・排他的な態度を示すのが普通です。人間関係はお互い様であり,どちらか一方だけが悪い,どちらか一方だけが善いなどということは,滅多にありません。また,前者のような関係にある人間同士の間においては,自分の気持ちを相手に正しく伝えることが比較的容易であり,意味のある対話が成り立ちますが,後者のような関係にある人間同士の間では,自分の気持ちを相手に正しく伝えることが困難であり,意味のある対話が成り立ちません。極端な話,相手との間に深い信頼関係が築かれていれば,何も説明しなくても「以心伝心」で自分の気持ちを相手に分かってもらえますが,相手との間に強い不信感が存在していれば,どれだけ説明しても自分の気持ちを相手に分かってもらうことはできません。敵対する人間同士の対話や議論が往々にして不毛な理由は,ここにあります。友好的かつ協調的な関係にある人間同士の対話や議論は,相互理解に基づき,心を一つに力を合わせ(意見や知恵を出し合い),難しい問題を解決したり,物事を改善したり(物事をより善い方向に変えていったり)することが主たる目的になりやすいため,総じて実り多いものになりがちであるのに対し,敵対的かつ排他的な関係にある人間同士の対話や議論は,お互いに相手を理解できないまま,相手を打ち負かすことが主たる目的になりやすいため,総じて不毛なものになりがちです。したがって,対話や議論を実り多いものにするためには,相手との間に友好的かつ協調的な関係を築くように心がけることが第一であり,たとえ相手が敵対的かつ排他的な関係にある人間であったとしても,少なくとの対話や議論をしている間だけは,相手を競争相手(敵)ではなく協力相手(味方・仲間)と見なし,対話や議論の本来の目的を見失わないようにする必要があると思います。