「諺は,時機にかなえば,いつでも耳を傾ける値打ちがある。(プラウトゥス)」(『世界ことわざ名言辞典』,モーリス・マルー編,田辺貞之助監修,島津智編訳,講談社)
○人生の真理は,遠い昔に,すでに言い尽くされており(それが証拠に,賢者と呼ばれる人たちが言っていることは,古今東西ほぼ同じです。),いつでも私たちの目の前に,例えば,諺(ことわざ)や格言や名言といった簡潔な形で明示されているにもかかわらず,私たちは,それらの深意を理解したり,それらの重要性に気づいたりすることがなかなかできません。しかし,失敗や過ちを何度も繰り返し,様々な困難や苦労を乗り越え,紆余曲折(うよきょくせつ)を経た後に,人生の終盤になってやっと,「目から鱗(うろこ)が落ちる」ようにそれらの深意を理解したり,それらの重要に気づいたりするのでは遅すぎます。人生は,すなわち,私たちがこの世の中で生きることのできるチャンスは,たった一度きりなのですから,人生に大きな悔いを残さないようにするためにも(人生を大いに楽しみ,味わい尽くすためにも),できる限り人生の早期に,真理を真理であると見抜き,見分けられるだけの眼力(見識)を,身に付けたいものです。(前書き)(2)(後書き)関連