実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

(15)人生が行き詰まってしまった場合には,その原因や責任は自分にあると考え,自分を変えることなどによって行き詰まりを打開しようとするのが賢明である。

 私たちは,人生が行き詰まると,それを他者や社会(あるいは,境遇や運命)のせいにしがちですが,恨み言や泣き言を言っているだけでは,いつまでたっても行き詰まりを打開することはできません。なぜなら,恨み言や泣き言をいくら言ったところで,他者や社会を自分の思い通りにすることなど絶対にできませんし,そもそも,人生の行き詰まりが他者や社会のせいばかりとは限らなからです。

 確かに,人生の行き詰まりには,他者や社会に原因や責任がある場合があるかも知れませんし,行き詰まりを打開すべく自ら努力するよりも,他者や社会を恨んだり,責め立てたりしている方が楽かも知れません。その方が,自分のプライドも傷つかないで済みます。しかし,人生は本来ままならないものであるとは言え,人生の主人公はあくまでも自分なのですから,その主導権(自分の人生を自分の努力によって切り開いていく権利,自分の人生をどのような心構えや心がけで生きていくかを自分で決める権利など)だけは,決して手放すべきではないと思います。

 「天は自ら助くる者を助く」,「蒔(ま)かぬ種は生えぬ」,「ためない貯金はたまらない」(五味太郎)などとも言います。人生の行き詰まりを本気で打開したいと願うのであれば,人生が行き詰まったことの原因や責任は自分にある(自分にもある)と考えを改めた上で(プライドは一時的に大きく傷つくでしょうが,人生が行き詰まったことの原因や責任は自分にはないと考えている限り,その行き詰まりを自分の努力によって打開しようとはなかなか思えないものです。),自分(自分の考え方や生き方や心の持ち方など)を変えることによって,あるいは,自分にできること一つ一つに全力で取り組むことによって人生の行き詰まりを打開しようとする方が(「他責的」な考え方や生き方を改め,「自責的」な考え方や生き方を身に付ける方が),すなわち,自分の人生を他者任せ,社会任せ(あるいは,境遇任せ,運命任せ)にするのではなく,自分の人生を自分の努力によって切り開いていこうとする方が,よほど実現可能性の高い賢明な生き方と言えるのではないでしょうか。他者や社会を自分の思い通りにすることなど絶対にできませんが,自分を変えることや自分にできること一つ一つに全力で取り組むことなら,自分の意志や努力次第で十分に可能なのですから。

 なお,私たちは,世の中を構成している一部分なのであり,私たちと世の中は切っても切れない密接な関係にあるわけですから,私たち一人一人が変わっていくことによって,あるいは,私たち一人一人が自分にできること一つ一つに全力で取り組むことによって,世の中(その構成員である他者も含め。)が変わっていく可能性は十分にあります。世の中をより善い方向に変えたいと望むのであれば,私たち一人一人がより善い方向に変わっていくことこそが,私たち一人一人がより善い,より人間らしい生き方を目指して自分にできること一つ一つに全力で取り組むことこそが,一番の近道と言えるのではないでしょうか。