「人間,志を立てるのに遅すぎるということはない。(ボールドウィン)」(『教養が滲み出る 極上の名言1300』,斎藤茂太監修,日本文芸社)
○自分を人間的に成長(成熟)・向上させ続けることによって,自分の可能性を十分に花開かせ,思い残すことのない充実した人生を送りたいと願うのであれば,自分なりの志を立て(自分が信じることのできる目標や理想を人生に見いだし),自分が進むべき道をある程度明らかにする必要があります。なお,志は,それを達成することよりも,それに向かって前進し続けること(そのことを通じて,自分を人間的に成長・向上させ続けること)にこそ意味があるのですから,志を立てるのに遅すぎるということはありませんし,簡単に達成できてしまうようなものでは人生の指針にはなり得ませんので,人生の途中で自分が進むべき道を見失ってしまわないようにするためにも,志は高ければ高いほどよいということになります。高い志を持つことは,翻って自分の未熟さを自覚することにもつながりますので,何歳になっても真摯に学び,努力する姿勢や素直に反省する態度を保ち続ける上においても,また,何歳になっても慢心することなく,謙虚さを保ち続ける上においても,大いに役立つのではないでしょうか。思い残すことのない充実した人生を送るためにも,「志は高く,腰は低く。」(内田樹)という生き方を目指したいものです。(2021年3月27日)(11)(12)(13)関連