「過去への思いわずらいに心を奪われるなら,今を失います。いのちは今という瞬間にしかありません。今をなくすのはいのちを失うことです。」(『ブッダの〈今を生きる〉の瞑想』,ティク・ナット・ハン,島田啓介訳,野草社)
◯過去(記憶)や未来(想像)に心を奪われていたのでは,いま自分の目の前にある幸せに気づくことはなかなかできません。しかし,幸せであるというのは,現在が幸せであるということであり,いま自分の目の前にある幸せに気づけるということです。過去を踏まえ,未来を見越しながらも,現在にこそ注意を集中すべきであり,過去や未来に心を奪われて現在を疎(おろそ)かにすることがないよう,常に心を込めてマインドフルに今を生き,今を楽しみ,細部に至るまで今を丁寧に味わい尽くせるようになりたいものです。(2020年9月14日)(8)関連