実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

【実り多い幸せな人生に関する名言等 1464】

「世のなかには善人とか悪人とかがあるわけではおそらくあるまい。ただ場合によって善人になったり悪人になったりするだけである。(アンリ・ド・レニエ)」(『心をささえる一言』,河盛好蔵青春出版社

 

 

○私たちの心の中には善人と悪人が同居しています。善人の真似(まね)をし,自分の心の中の善人を前面に押し出し,善人として振る舞い続ければ善人と呼ばれ,悪人の真似をし,自分の心の中の悪人を前面に押し出し,悪人として振る舞い続ければ悪人と呼ばれる,というだけの話です。この世の中に完全な善人,完全な悪人などいませんし,生まれ付きの善人,生まれ付きの悪人などいません。どのような善人の心の中にも悪人は住んでいますし,どのような悪人の心の中にも善人は住んでいます。善人として(善人を前面に押し出して)生きるか,悪人として(悪人を前面に押し出して)生きるかは,最終的には自分次第です。どちらの生き方が自分にとって本当に得な生き方なにか,くれぐれもその判断を間違わないようにしたいものです。なお,長年悪人として振る舞い続けていると自分の心の中に善人が住んでいることを忘れてしまいがちですが,人生に絶望しないようにするためにも,自分の心の中には悪人だけでなく善人も住んでいることを決して忘れないようにしたいものです。同様に,長年善人として振る舞い続けていると自分の心の中に悪人が住んでいることを忘れてしまいがちですが,謙虚さや他者に対する寛容さを失わないようにするためにも,自分の心の中には善人だけでなく悪人も住んでいることを決して忘れないようにしたいものです。(17)関連

(4)③欲張り続ける限り,他者はパイを奪い合う敵であり続け,自然環境も破壊され続ける。

 欲張り続ける限り,私たちは,他者を競争相手(有限のパイを奪い合う敵)と見なさざるを得なくなってしまいます。そして,他者の肯定的な側面ではなく,他者の否定的な側面ばかりに目を向けては,他者を嫌い,他者を憎み,他者と敵対するようになってしまいます。また,誰もが欲張り続ければ,必然的に,経済格差(貧富の差)が拡大するとともに,自然環境を破壊したり,生態系のバランスを崩したりする危険性も高まります。

 

【実り多い幸せな人生に関する名言等 1463】

「幸せな人生を送るための必須条件は,感謝の心を持つことだ。感謝の心を持てば,ふだん受けている多くの恩恵に気づいて喜びにひたることができる。(ジェイムズ・ファウスト)」(『感謝の習慣』,スコット・アラン,弓場隆訳,ディスカヴァー・トゥエンティワン

 

 

○幸せとは,自分が幸せであることに気付くことである,と言います。私たちは本来,生きているというだけですでに十分に幸せなのではないでしょうか。そして,そのことに気付くことさえできれば,私たちは今すぐにでも幸せになれるのではないでしょうか。私たちが今ここでこうして生きていられることは,決して当たり前のことではありません。一つの奇跡であり,心から感謝すべき有り難いことです。実際,大自然(人体も含め。)の恩恵(大自然の神秘的とさえ言える精妙な仕組みや働き)によって私たちは生かされているのであり,目に見える直接的なものも目に見えない間接的なものも含め,数知れぬ他者の支えや助けがあればこそ私たちは生きていられるのです。自分がすでに十分に幸せであることを忘れないようにするためにも,すなわち,無意味に不平不満を募らせることなく,常に満ち足りた気持ちで幸せな人生を送れるようになるためにも,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝する習慣を,是非とも身に付けたいものです。(1)(2)(4)(6)(11)(14)(20)関連

(4)②欲張り続ける限り,いつまでたっても私たちの心が満ち足りるということはない。

 人間の欲望には際限がありませんので,欲張り続ける限り,たとえどれだけ多くのものを,たとえどれだけ贅沢(ぜいたく)な暮らしを手に入れたとしても,私たちの心が満ち足りるということはありません。欲張り続ける限り,欲しいものは次から次へと現れてくるため,喉の渇きが水を飲むことによって簡単に癒やせるのとは異なり,いつまでたっても自分の人生に満足することができませんし,自分が持っているもの(自分に与えられているもの)の豊かさに気付いたり,自分がそれらのものを持っていることの有り難さに感謝したりすることもできません。結局は,生きていくのに必要なものはすでに十分に持っているにもかかわらず,常に不満を抱えたまま,死ぬ瞬間まで,自分の欲望に追い立てられ,振り回される形で,より多くのもの(生きていくのに必要以上のものまで)やより贅沢な暮らしを追い求めてあくせくし続けることになってしまい,心は貧しいままです。

 

【実り多い幸せな人生に関する名言等 1462】

「感謝の心をはぐくめば,ありふれた一日でも充実した一日になり,平凡な仕事でも喜びにあふれた活動になり,普通の機会でも大きな恩恵をもたらす出来事になる。(ウィリアム・アーサー・ウォード)」(『感謝の習慣』,スコット・アラン,弓場隆訳,ディスカヴァー・トゥエンティワン

 

 

○私たちは自分が今ここでこうして生きていられることを当たり前のことと思いがちですが,決して当たり前のことではありません。私たちは大自然(人体も含め。)の恵み(大自然の神秘的とさえ言える精妙な仕組みや働き)によって生かされているのであり,目に見える直接的なものも目に見えない間接的なものも含めて数知れぬ他者の支えや助けがあればこそ生きていられるのです(実際,生存に欠かせない衣・食・住のどれ一つを取っても,完全に自給自足できている人間などいないはずです。)。自分が今ここでこうして生きていられるということは,一つの奇跡であり,心から感謝すべき有り難いことです。その事実を決して忘れないようにしたいものです。自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝する習慣を身に付けるなら,私たちはきっと,自分の人生に無限と言ってもいいほどの生きる喜びや幸せを見いだせるようになり,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるはずです。そして,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるなら,私たちはきっと,たとえどのような逆境にあったとしても,たとえどのような不運に見舞われたとしても,生きている限りは幸せであり続けることが可能になるはずです。(1)(2)(4)(6)(11)(14)関連

(4)①人間の欲望には際限がなく,人間は生きていくのに必要なものだけでは満足できない。

 欲望は生の証(あかし)であり,欲望を満たそうとすることは生き物にとって自然なことです。しかし,人間の欲望は苦しみや悲しみの種でもあります。「欲に限りなし」,「欲に頂なし」,「欲に底なし」,「思う事一つ叶(かな)えばまた一つ」,「千石取れば万石望む(千石を取れば万石を羨む)」,「持てば持つほど欲が出る」などと言うように,人間の欲望は必ずしも本能(自然)に基づくものではないだけに,際限がなく,放って置けばとどまる所を知らず,どこまでも肥大化していくからです。経済成長を促すべく,人々の欲望の肥大化を歓迎したり,奨励したり,そそのかしたりする社会にあっては,なおさらです。「人は足るを知らざるを苦しむ」とも言うように,人間が他の生き物と最も異なるところは,生きていくのに必要なものだけでは満足できず,必要以上のものまでを欲しがり,その結果,不満(怒りの火種)ばかりを募らせてしまうところと言えるのではないでしょうか。

 

【実り多い幸せな人生に関する名言等 1461】

「おいらあね,政治でもなんでも,一人残らず敵になってくれなくちゃあ,思うような仕事は出来ねえと考げえている。こっちに赤誠というせえあれあ,そ奴(いつ)が何よりの相棒だよ。みんなによく思われ,惚(ほ)れられて,なにが出来るえ」(『勝海舟(二)』,子母沢寛,新潮社)

 

 

○日本人は他者からの評価を過度に気にしやすい国民である言われてていますが,他者からの評価など,そのほとんどは噂(うわさ)の域を出ず,ちょっとしたことですぐに手のひら返しに変わってしまうような無責任でいい加減なものです。そんなものに振り回されて,自分が本当にやりたいと思える好きなことを見付け損なってしまったり,諦めてしまったり,自分の信念を捻(ね)じ曲げてしまったり,自分が本当に信じることのできる目標や理想を見失ってしまったり,自分が進むべき道を前進し続けることを後回し(先延ばし)にしてしまったりしたとしたら,私たちはきっと,自分の人生に大きな悔いを残すことになると思います。自分の可能性を十分に花開かせるとともに多少なりとも他者や社会の役に立ち,思い残すことのない充実した有益な人生を送りたいと望むのであれば,他者からの評価などに気を散らすことなく,自分が本当にやりたいと思える好きなことを見付け,それに打ち込むことや,自分の信念や自分が本当に納得することのできる(自分に恥じることのない)生き方を貫き通すことや,自分が信じる目標や理想に向かって自分が進むべき道を自分の歩幅で一歩ずつ前進し続けることなどにこそ,気持ちを集中し,限りある大切な時間やエネルギーを使うべきなのではないでしょうか。(14)関連