実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

(9)⑦たとえどのような困難や苦労に見舞われたとしても,人生に絶望してはいけない。

 誰にとっても人生はままならないものであり,「一難去ってまた一難」,「前門の虎,後門の狼」,「泣きっ面に蜂」,「弱り目に祟(たた)り目」,「踏んだり蹴ったり」,「転べば糞(くそ)の上」などとも言うように,人生に困難や苦労は付き物です。困難や苦労に間断なく見舞われ続けるようなことさえあり,そのような状況においては,人生に絶望し,生きているのが嫌になってしまうかも知れません。しかし,「明けない夜」や「やまない雨」はありません(世の中が無常であり,常に変化しているということは,一つの救い,一つの希望でもあります。)。「(楽あれば苦あり)苦あれば楽あり」,「沈む瀬あれば浮かぶ瀬あり」,「禍福は糾(あざな)える縄の如(ごと)し」,「吉凶は糾える縄の如(ごと)し」,「禍福は隣り合わせ」,「禍(わざわい)の中に福あり」,「悪の裏は善」,「禍(わざわい)を転じて福となす」,「冬来りなば春遠からじ」,「雨降って地固まる」,「「踏まれた草にも花が咲く」,「夜明け前が一番暗い」,「待てば海路(甘露)の日和(ひより)あり」,「明日は明日の風が吹く」,「命あるところ,希望あり」,「笑う門に福来る」などとも言います。たとえどのような困難や苦労に見舞われたとしても,人生に絶望してはいけないのだと思います。困難や苦労に音を上げることなく辛抱強く歩き続ければ,たとえどれだけ暗く長いトンネルであったとしても,いつかは必ず光が見え,出口が見つかるはずです(私たちが人生に絶望してしまうのは,いつかは必ず出口が見つかるということを信じられないからです。)。宇宙的な規模で考えれば,私たちの一生など,ほんの一瞬の出来事ですし,私たちが抱える困難や苦労など,宇宙の片隅で生じた砂粒ほどの大きさも重さも有していない些事(さじ)なのですから(宇宙的な規模で考えるまでもなく,私たちが抱える困難や苦労など,他者から見れば「コップの中の嵐」に過ぎません。),何事も深刻・重大に考え過ぎない方がいいのではないでしょうか。また,夏になれば冬の寒さを忘れ,冬になれば夏の暑さを思い出せなくなってしまうように,悩んでいる時や落ち込んでいる時には,嫌なことや悲しいことで頭の中がいっぱいになり,嬉しかったことや楽しかったことを忘れ,思い出せなくなってしまいますが,生きていれば嫌なことや悲しいことだけでなく,嬉しいことや楽しいこともたくさんあるということを,決して忘れないようにしたいものです。