実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

(7)③人生は,物事の受け止め方次第,心の持ち方次第でまったく別のものになってしまう。

 「ものは考えよう」,「心は持ちよう」,「地獄極楽は心にあり」,「心頭を滅却すれば火もまた涼し」などとも言うように,人生は,自分が生まれ育った境遇や自分が現在身を置く境遇とは関係なく,物事の受け止め方次第,心の持ち方次第でまったく別のものになってしまいます。実際,物事の受け止め方や心の持ち方がちょっと変わるだけで,世界の捉え方が一変し,いつもと同じ景色がまったく違ったふうに見えるということは,よくあることです。自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝する習慣を身に付けるなどして,足るを知るとともに幸せに対する感度を高めることができるなら(これは自分の意志や努力次第で十分に可能なことです。),必要以上に欲張ることはなくなるでしょうし,たとえどのような逆境にあったとしても,日々の暮らしの中で幸せを感じる瞬間はどんどん増えていき,やがては,ままならない人生にさえ無限と言ってもいいほどの生きる喜びや幸せを見いだせるようになり,ついには,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるのではないでしょうか。そして,「生きてるだけで丸儲(まるもう)け」(さんま)と心の底から思えるようになり,ただ普通に呼吸をしたり,景色を眺めたり,歩いたり,食事をしたり,お風呂に入ったり,本を読んだり,音楽を聴いたり,スーパーで買い物をしたり,誰かと笑顔を交わしたりすることなどにさえ深い幸せを感じられるようになるなら,「仁者は憂えず」とも言うように,私たちはきっと,たとえどのような困難や苦労に見舞われたとしても,「艱難(かんなん)汝(なんじ)を玉にす」,「おだやかな海は上手(じょうず)な船乗りを作らぬ」,「若い時の苦労は買ってもせよ」などと,それらを試練として前向きに受け止め,乗り越えていけるようになるはずです。